翼を広げた長さ10mのケツァルコワトルスの復元像


翼竜の発見

18世紀、ドイツで最初の翼竜の化石が見つかりました、それはドラゴンを思わせる奇妙なもので、当時はどんな生き物なのか分かりませんでした。1801年、フランスの解剖学者キュヴィエが、これはコウモリでもなく鳥でもなく「空を飛べる爬虫類」であると明らかにしました。その後、多くの化石が見つかり、科学技術の進歩によって、その全容が明らかになってきています。
ここでは様々な翼竜の化石をご紹介して、遠い太古の天空のありさまを偲んでゆきたいと思います。




最大の翼竜:ケツァルコワトルスの化石と後ろはその復元予想

ケツァルコワトルスとは

1971年夏、北アメリカのコロラド州ビッグべント国立公園で発見され、北アメリカの内陸部で暮らし、沿岸部や沖合いなどにもいたと考えられており、白亜紀末の大量絶滅直前まで生きていた「最後の翼竜」でもありました。

翼を広げた長さ(翼開長)は約10m、現代の小型飛行機並みの大きさで、体重は70Kg、現在最大のアホウドリに比べて翼開長で3倍、体重で5倍あり、これほどの飛行生物は他に存在しません。

飛行速度は5〜60Km/H、上昇気流で舞い上がり主に滑空していたそうで、飛ぶために翼竜の骨の内部は空洞で体を軽くし、翼は血管・神経の通った薄い飛膜、腕には飛ぶための大きな筋肉が付いていました。

何を食べていたかには(1)死んだ恐竜の肉、(2)飛びながら魚を捕食、(3)湖沼で長い前脚と頑丈な後ろ足ですばやく移動し、」哺乳類・トカゲ・カエル・魚・虫などの小動物をえさにした、という3説があります。

翼竜は卵から孵化するとすぐに飛ぶことができ、死ぬまで早く長く成長し続けました、ケツァルコワトルスも同じことで、空気力学的には翼開長15〜20mまで成長を続けることも不可能ではないとの説もあります。

地上に降り立った翼竜はどうしたか

翼竜の前脚は中ほどで折りたたんで羽を収容すると、その屈折部分が地上では足先となって、四足で歩行していました。彼らの後脚は羽と一体になっていたため、速い速度で歩けなかったようです。



ズンガリプテルスの地上の姿




その他の翼竜



アンハングエラ
ブラジル・セアラ州、翼開長4m、上下の歯がかみ合っていることから魚を食べていたらしい



プテロダウストロ
アルゼンチン、湖や水溜りの小動物を櫛のような歯でろ過して水だけ出した



クテノカスマ



翼竜と原始的鳥類




当時の鳥を見てみましょう

下図の化石はコンフキウソルニス、歯がなくくちばしを持っていることから、始祖鳥骨格が獣脚類恐竜と鳥類の両方の特徴があり、恐類と鳥類の中間段階の生物、うまく飛べなかったよりも現代の鳥に近く、羽ばたいて飛べたそうです。尾羽の長さは雄と雌の違いを表わし、この二匹はつがいだったかもしれませんね。


コンフキウッソルニス:白亜紀前期、中国遼寧省、全長約23 Cm



コンフキウソルニスの骨格・翼竜との違いは後足が独立しています


翼竜や恐竜たちの絶滅

翼竜が絶滅した中世代と新世代の時代の境をK/T境界というそうです、下の標本の黒いところが境界層で、泥質層の中に、地球の表層には少ない元素イリジウムを多く含んでいます。
白亜紀末の大量絶滅は、メキシコ・ユカタン半島沖のメキシコ湾内に落ちた隕石を原因とする説が有力となりました。



さようなら翼竜



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